みんな、なに食べて、
どう生きてるんだろ?

食を通じて 暮らしを紐解く 国道6号
旅エッセイ&ドキュメンタリー映像制作

What's ロッコク・キッチン?

「ロッコク・キッチン」は、川内有緒(ノンフィクション作家)と三好大輔(映画監督)が、国道6号線沿いの町を旅しながら、そこに住む人々の「食」「キッチン」「レシピ」を切り口に、暮らしを紐解き、エッセイとドキュメンタリー映像を制作するプロジェクトです。

今回の旅の舞台は、福島県の太平洋側に位置する「大熊町」と「双葉町」。福島第一原子力発電所が立地するという特殊な背景を持ち、多様な背景を持つ人々が共存する町で、「食」を切り口に、人々の暮らしや生き方を紐解きます。

公募やリサーチを通じて住民から寄せられた「食にまつわるエピソード」を基に、川内有緒+三好大輔が町を歩き、住民と対話し、文章を綴ります。ロッコク沿いに住む人々から集まったエッセイと、川内有緒が町に滞在して書き下ろすエッセイをまとめた冊子を作ります。滞在の最後には、取材した方々や地域の皆さんを招待した朗読会イベントを開催予定。

一緒に一冊の本を作りませんか?
「食」やキッチンにまつわる
エッセイを大募集!

あなたの記憶の中にあるものを、
文章として書いてみませんか。

覚えていたいけど、忘れてしまいそうなレシピ。
忘れてしまいたいけど、忘れたくないご飯の時間。
深夜のひとりご飯。

その記憶や思いは、きっとあなたに
書かれるのを待っています。

個人的なことを書くのは
ちょっとした勇気がいります。
でも、書くことには、不思議な力がある。
過去を捉え直し、今日を生きる自分を確かめ、
未来へとつなぎます。

ずっと暮らしてきた人も。戻ってきた人も。
遠くから移ってきた人も。
暮らす人も、働く人も、学ぶ人も。どなたでも。

あなたの心の中にあるものを、書いてみませんか?お待ちしています。

募集内容

テーマ:食やキッチンにまつわるエピソード
形 式:エッセイ、詩、散文、お手紙など。文章形式や内容は自由。
文字数:1,600字以内

例)

  • 記憶に残る思い出の味
  • 毎日食べても飽きないごはんのレシピ
  • 家族が作ってくれたあの料理
  • 気づくと作ってしまうお馴染みのメニュー
  • 自分だけの秘密のレシピ
  • 心の名店
  • キッチンにたつあの人の姿

集まった文章の中から、川内有緒(作家)と三好大輔(映画監督)が7-10篇を選出し、冊子「ロッコク・キッチン」に掲載させていただきます。
その冊子には川内有緒が2024年1月に福島県の大熊町・双葉町に滞在して書きおろすエッセイも同時に掲載されます。
冊子へ掲載される方には、事務局より直接ご連絡いたします。たくさんのご応募、お待ちしています。

※「ロッコク・キッチン」は、川内有緒(作家)と三好大輔(映画監督)のユニット「川内有緒+三好大輔」が、国道6号線沿いの町を旅しながら、そこに住む人々の「食」「キッチン」「レシピ」を切り口に、暮らしを紐解くプロジェクトです。

※ 一部の方には、取材をお願いすることがあります。取材をお引き受けいただけるかどうかは、事務局とのやりとりの際にお伝えください。

※ 2024年2月12日(月・祝)に大熊町で「朗読会」を開催予定です。

応募対象
  • 年齢、性別、国籍不問
  • 大熊町・双葉町に現在お住まいの方
  • 福島県内の国道6号線沿いの町に現在お住まいの方
    (いわき市、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、南相馬市、相馬市)

※ 2024年1月中旬〜下旬に、大熊町・双葉町を拠点に滞在取材を予定しております。

応募方法
締切日

第一弾公募 2024年1月15日 (月) 必着

注意事項

  • 内容は未発表のものに限ります(WEB、SNSでの公開含む。また、公募等に応募中の作品、商業誌などに掲載された作品はご応募いただけません。
  • 応募者の元へ取材に伺う可能性がございます。取材の際は、写真・動画撮影が入りますので予めご了承ください。
  • ご応募いただいた作品の一部は、制作予定の冊子に掲載する予定です。また、応募いただいても作品掲載されない可能性もございますのでご了承ください。
  • 応募作品の著作権は著者に、出版権、webなどへの掲載権、その他二次利用的利用権などの諸権利は「ロッコク・キッチン」プロジェクトに帰属いたします。
  • 第三者の権利を侵害した作品(他の作品を模倣するなど)は無効といたします。またその際に発生した権利侵害に関わる事柄については応募者の責任となります。
  • 掲載時に、誤字・脱字の修正を行う場合がございますのでご了承ください。
  • ご応募に際して取得した個人情報は、本プロジェクト以外の用途では使用いたしません。

アーティスト

「川内有緒+三好大輔」は
映画監督とノンフィクション作家の
ふたりで構成され、
主に映像・映画製作を行うユニットです。

川内有緒 ノンフィクション作家

映画監督を目指して日本大学芸術学部に行く。その後中南米のカルチャーに魅せられ、米国ジョージタウン大学の中南米地域研究学で修士号を取得。米国企業、日本のシンクタンク、仏のユネスコ本部などに勤務し、国際協力分野で12年間働く。2010年以降は東京を拠点に評伝、旅行記、エッセイなどの執筆を行う。
『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』で新田次郎文学賞、『空をゆく巨人』で開高健ノンフィクション賞、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(集英社インターナショナル)でYahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞を受賞。趣味は美術鑑賞とDIY小屋づくり。また東京でギャラリー「山小屋」(東京)を運営している。ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』共同監督。最新刊は『自由の丘に、小屋をつくる』(新潮社)。

プロジェクトへの思い


この数年間、国道6号線(ロッコク)を車で走る機会がたびたびありました。いわきから浪江町まで。友人に会ったり、ご飯を食べたり、ただ歩いたり。来るたびに、変わっていく風景。流れていく時と、流れていかない時をごちゃごちゃと混在させながら、ロッコクは常にそこにありました。

あそこの建物、なんだろう?看板ボロボロで落ちそう。新しいお店、できてる。ナポリタンが食べたい。太陽光パネル、こんなに?ここ、左に曲がれようになったんだ。同じ形の家がいっぱい。夜の駅は静かだな。アルパカって、なに食べるんだろう。もう日が暮れそう。そろそろ日本酒でも飲みたいなあ。

当たり前ですが、この町を去っていく人もいれば、新しくやってくる人もいる。そんなことを実感し、変わりゆく景色を眺めながら、思いました。

【みんな、なに食べて、どう生きてるんだろ?】

どんなキッチンで、何を食べているのか。誰かと一緒なのか。ひとりなのか。何を楽しんで、何がイヤで。何を考え、何を忘れ、何を覚えているのか。

国道6号線沿いに暮らす人の言葉を集めて、一冊の本を作ってみたい。それは、変わりゆく景色の「今」という一瞬の栞(しおり)のようなものであり、もしくは、これまで語られなかった言葉の居場所になるのかもしれない。その日、ロッコク・キッチン・プロジェクトが始まりました。
あなたが書く文章をお待ちしています。

三好大輔 映画監督

1972年岐阜生まれ。1995年日本大学芸術学部卒。音楽専門の制作会社入社。MVやライブ映像の制作に携わる。2000年PROMAX&BDAAWARDS受賞。広告会社を経て2005年独立。癌を患った友人の奥山貴宏を追った記録がNHKのETV特集「オレを覚えていてほしい」で評判となる。
2008年より東京藝術大学デザイン科講師。市井の人々が記録した8mmフィルムによる「地域映画」づくりをはじめ、全国にその活動を広げる。東日本大震災後、安曇野に移住。2015年、株式会社アルプスピクチャーズ設立。2020年、松本の古民家に拠点を移す。映画を中心に映像制作を行う一方、全国の大学等で映像の指導を行う。中編ドキュメンタリー映画『白い鳥』、長編ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見に行く』共同監督。

プロジェクトへの思い


市井の人々が記録した昭和時代のホームムービーを集めて映画をつくることをライフワークにしている。素人のお父さんたちが撮影した映像には、当時の息遣いがぎっしりと詰まっていて、その眼差しについつい引き込まれてしまう。映されているのは、どこにでもありそうな子どもの成長記録や運動会など、一つひとつはどこにでもあるちいさな物語。その断片の積み重なりが面白いのです。

では、食というテーマでロッコクを照らしてみたらどんな物語が聞こえてくるだろうか?知らない誰かが書いた言葉の積み重なり、それもまた面白いだろう。共通しているのは、「今、この土地に暮らしている」ということだけ。年齢も性別も立場も経歴も関係ない。そんな雑多な人たちの言葉の集積はどんなふうに響くだろう?国道6号線(ロッコク)を旅しながら、この土地に暮らしている人たちの思いもよらない物語に出会ってみたい。そしてぼくはその物語にカメラを向けて、今という時間を記録していく。これがどんな作品になるかは正直わからないけれど、誰かと出会う旅のはじまりにワクワクしている。

イベント

朗読会
2024年2月12日(月・祝)
福島県双葉郡大熊町で開催予定